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Rune guitar

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ギターリペアと日々のコト・・・

バッファー

 え〜、なんだかとても久々でとても恐縮です。前回が、え〜っと1月12日ですか。まるで季刊ですね。困ったもんです。

 さて、僕の仕事はギターの修理なのですが、興味の方はというとカスタマイズ的な事が好きです。例えばいかに楽して上手くなるかとか、簡単でカッコ良く見える技はないかとか、簡単にスケールを覚えられる方法は?とか、あれっ、全然カスタマイズじゃないですね。

 いやいや、カスタムの基本ってやっぱり楽にとか簡単にとか、発想の根っこはそういう部分にあると思うんです。久々なせいか丁寧語になってますが気にしないでください。


 例えばストラトにハムバッカーを積む。これはシングルコイルでヘヴィーなディストーションを得るのが難しいからで、ハムバッカーなら簡単に音が作れるだろーというコト。フロイドローズも然り。シンクロトレモロでチューニングをキープするが大変だから。指板Rをフラットに、弦高下げられて楽だから。スキャロップ、レガートのフィンガリングが楽だから。ジャンボフレット、以下同文!。

 まあ必ずしもではないけれど、演奏が楽になるという事はその分集中も出来る訳で、特に僕みたいに80年代にギターにのめり込んでいた世代にとっては改造というハードルはそう高くない。学園祭ではバンドが一杯出てたし、なかでもギターは花形だったからね。アイツより上手くないとうまくない訳さ。そのためにはギターもイジルさ。丁寧語じゃなくなってるけど気にしないでね。



 そんなギターキッズ時代を経て、理想とするギター像を幾つも思い描き、いろんなパーツを試して、コレだって思ったギターも歳と共に変わっていき、そして今Curionという自分の思いつく最も付き合いやすいギターを作ってみてふと思った。

”アンプ直ってどうよ?”

 バンドやってた若かりし頃は、コンパクトEFた〜くさん繋いでモッサモサの音出してたけど、そのうち音抜けとかちょっと勉強してEFの数がどんどん減っていく訳だ。今も使ってるマーシャルの2210を買ってからは、マルチ1個とかワウ1個って時もあった。それくらいギター〜アンプ間にはシールド以外はなるべく何も無い方が音の通りは良いのだよ。
 でもさすがにホントに何も無いとチト限界も感じるよね。腕だけだとさ。で、

”アンプ直ってどうよ?”になった訳。自分が一番よかれと思ったギターは当然アンプ直で構築していったけどさ..。

 やっぱ現実問題、音抜けとか音質は何にも勝るのかというと別にそんなコトも無い。ワウ踏まずにマイケルシェンカー出来るんかっ!て事だ。EF複数使用によるシグナルの劣化が少なければ2〜3個くらいは使いたいよね。
 そんな観点から最近ではEFバイパス時の音質確保?の為に、スルーバイパス(トゥルーって打ちにくい)方式も多いんだとか。BOSSなんかだとバイパス時もシグナルは内部のバッファ回路を通る為、バイパスしてても原音通りにはならない。複数つなげば何個もバッファを通るので原音はどんどん変わっていってしまう。せめてEF OFF時はアンプ直の音が出てほしいって事でスルーバイパスなのだが、実はこれには問題がある。


 なんかバッファが悪者っぽくなってしまったが、そうではない。遠回りのようだが最初から話そう。

 まず、バッテリーを使わないパッシブのギターからの出力は、電圧はそこそこあっても電流量は少ない。こういう状態は音響の世界ではあまり望ましくない。ハイインピーダンスといって、ケーブル等での信号伝達効率がメチャクチャ悪く、ノイズの影響も受けやすい。信号が弱過ぎるのだ。シールドケーブルだと3~5mくらいが限界かな?。もちろんいいケーブルで。それ以上は劣化が顕著になってくる。それを強い信号に変換するのがバッファーの役割だ。電流量を増幅してノイズに強く劣化しにくいローインピーダンスの信号にしてくれる。それこそ最初にバッファがあれば後は全部スルーバイパスでもいいんじゃないかな。

 なのでこのバッファー、せっかくエフェクターに付いてたりするけど、それでは最初のケーブルでの劣化は防げない。て事はギターから出力された時点でローインピーになってて欲しいのだから理想を言えばギターに内蔵されているのが望ましい。これを実際にやってるのがEMG。P.Uにプリアンプを内蔵させた究極の状態だ。

 じゃ、みんなEMGを使えば全て解決!バッチグー!!(?)な訳ない。それではみんな同じ音になってしまう。EMG個性強いからね。はい、相変わらず前置き長いです。お待たせしました、今回のネタ、これでございます。

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 今、システムエンジニアの友人とギター内蔵用のバッファを試作中。これはまだ検証機みたいなものだけど、なるべく使用感が無い、といっても無いとイヤみたいな、そんなところを目指しておりまする。基本掛けっぱなしで、それが ”その楽器の音” みたいに思えるヤツをね。乞うご期待。ちょっと先だけど。
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by rune-guitar | 2013-04-03 01:53 | guitar repair