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Rune guitar

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ギターリペアと日々のコト・・・

 いよいよ、やっと、ようやく、ついに?本当の調整作業に入ろう。今まで予備知識的な事柄をダラダラと述べてきたので、どうかそれらが役立って欲しいところである。
 前回はどこまで話したかって言うと、まずはチューニング、そして弦高を測り、不具合の有無などをチェックして現状を把握するというトコロまで。このへんは然程難しくはないのでつまずく事もないだろう。だが、次に行う ”ネックの状態の見極め” は少々コツというか正しい見方のようなものがある。画像や詳しい解説はコチラをご覧いただきたい。
http://www.runeguitar.com/SELFMAINTENANCE/nextukuie.html
このネックの状態次第で、先ほど計測した弦高の意味が変わってくる事もある。故に弦高を測る前にネックの反りを見る人もいらっしゃるが、それはそれで間違いではない。順番はどちらが先でもOKだ。ただ僕の場合は、最初に現状の数値を頭に入れてからネックを見る事が多い。これは先にネックを見てしまうと、つい弦高を測る前にロッドを調整しちゃうから。これでは預り品のカルテを作る時に困ってしまうので、弦高はまっ先に測るようにしたのである。

 でもって、リンク先の画像は見れたであろうか?。一応参考までに1枚くらいは貼っとこう。ストラトじゃないけど、お許しあれ。

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 このようにネックの反りは必ず指板に映る弦の影を見る。指板のエッジは殆どアテにならない。そしてブリッジ側とナット側2方向からチェック。その他いろいろやってチェック。そのくらいやると、反っているかどうかと言うよりは ”どのように変形しているのか” という捉え方が出来るようになる。

 反りがあるようならロッドを調節して反りを修整する。ヴィンテージスタイルのストラトをお持ちの方はネックを外す事になるので、ちょっと大変だが頑張ろう。
以下、リンク先の内容をざっと。
 使用工具は、アジャストナットがネックエンドなら大きめのマイナスドライバー。プラスでもOKのモデルは多いがマイナスの方が無難。ヘッド側なら、フェンダージャパンは4mm、フェンダーUSAは1/8”の6角レンチを使用する(ブランドによって、稀にネックエンドでも6角レンチを使用するモデルもある)。新品で購入したのなら付属品の中に調整用の工具がある筈だ。
 回す方向は、順反りなら時計回り。逆反りなら反対に回す。注意する点は、チカラ技は厳禁。回らなかったら反対に回してみる。無理そうだと感じたらやめる。
 実際の作業についてはリンク先の解説が参考になればよいのだが、自信が無かったらとりあえずパスしてもいいと思う。次以降の作業をやってみてそれだけでも良い結果が出ればそれは良しだ。


 ネックの状態がベストになったら再び弦高を測る。元が順反ってたのなら弦高は下がり、逆反っていたのであれば弦高は上がってる筈だ。新品で購入して以来一度もサドルをイジった事がなければ、これが買った当初の状態とも言える。もし違うとするとそれは弦のゲージを変えた場合だ。

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 ストラトは工場出荷時では大抵ブリッジがフローティングでセットされている。(画像がちょっと切れてしまってフローティングっぽさがよくワカラナくて申し訳ない)
 弦のゲージを変更すれば当然張力のバランスが変わり、ブリッジの傾き加減が変わってしまう。傾斜が強くなるとサドルの位置も上がり、結果弦高が高くなってしまう。逆にベタ付けに近くなると弦高は低くなる。つまり、弦高の設定をするにはまずブリッジの定位置を決めなくてはならないのだ。この辺の話しが前々回ね。
 て、事で次はブリッジの調整。コチラ。
http://www.runeguitar.com/SELFMAINTENANCE/toremoroyunixtut.html ちなみに現状に不満が無いのならこの工程はパスして構わないが、アームを使わないのにフローティングになっているなら、悪い事は言わないからベタ付けに設定し直した方がいい。
 フローティングで使いたい方は、どのくらいアップさせたいかを考えて作業しよう。目安は3弦の開放G音を1音アップ出来るくらいが一般的。ちょっとオーバー気味にするのがコツ。

 ここまで、うまくいってるだろうか。

 あともう少し。調整らしい作業としては、ロッドとブリッジのスプリングをイジッただけなのだが、それでもこれだけの事を踏まえてやっている訳で、プロの作業はただネジ回してる訳じゃないのだ。ちゃんと着地点目指してやっているのである。それは楽器であるからには演奏性の向上であって、その一番はやっぱ弦高であろう。僕もテクニカル派のギタリスト大好き人間なので、自身のセッティングも弦高は低めにしてた時期があった。
 しかし、フェンダーの伝統とも言える半径7.25インチの指板Rを持つギターは下げられる高さに限界がある。1弦12Fでおよそ1.6mmくらいが底だ。これをもっと下げるには指板Rをもっとフラットにしなくてはならないが、その辺の話しが前々前回ね。この話しはもはや調整の域を超えるので、コチラ(http://www.runeguitar.com/R%26R/furextutoaaaaewi.html)を参照されたし。

 今回はあくまで調整、セットアップの話しなので、無理なものは無理、そう取捨選択。弦高は1.6mmでガマンするっ!。
 6弦はチョーキングする事もないので、オクターブ重視の低めの1.8mmくらいまで許容範囲にしたいが、これだとピッキングが強い人はビビるだろう。2.2mmくらいまで上げてもよいのだが、当然オクターブのシャープ率も上がる。自分の音楽性を考えて、チューニングの為に弾き方を変えるか、音質の為に多少の音程のズレは良しとするか、これも取捨選択だ。ギターのセッティングに於いて全てがバッチリまとまる事は無いのだ。(あ、言っちゃった...)
 実際の作業はコチラ(http://www.runeguitar.com/SELFMAINTENANCE/acc.html)



 さあ、いよいよ大詰め。オクターブチューニングの調整だ。
http://www.runeguitar.com/SELFMAINTENANCE/okutaa[buie.html)僕がストラトをセットする時に一番気にかけるのはこのオクターブチューニング。これを無視して他を語ってもなんの価値も無い...と思うくらい気になってしまう。特に6弦3フレットのG。ココがシャープするのがヒジョーに嫌なのだ。それとか6弦5FルートのハイコードのAを押さえた時の3弦C#。それと5弦7FルートのEのハイコードの2弦G#とか。ま、ギターは平均率故にこの辺りはストラトに限らずキレイには合わない事は百も承知。だが敢えてそれをどこまで攻め込めるかってトコロに執着しちゃったりもする訳だ。やっぱコードがキレイに鳴ると全体のレスポンスが上がった感じするしね。関連記事としてコチラもどうぞ(http://runeguitar.exblog.jp/15860582

 しかし、この調整にはいくつかハードルがある。ただその弦のサドル位置を動かしてもダメだったりするのだよ。特にストラトは。
 だもんで、このブリッジサドルの調整可能範囲をちょうど良いトコロに持って来つつ、その他の演奏性に関わる部分を決めていくように心がけてる訳さ。

 その一番要となるのが、6弦のサドルの高さである。ここは出来るだけ下げたい。ここは上げるに従ってオクターブチューニングがシャープしていく傾向を持つ為、6弦のローポジションでの音程に多大な影響を及ぼすのだ。この理由を述べると話しが更に長くなるだけでなく、どっか違う方に飛んでいっちゃったりするのでガマンするが、ともかくその為にネックの角度をイジル事さえあるとだけ言っておこう。これが何故か判ったらもうバッチリである。とことん突き詰めて欲しい。そこまで無理!という方は6弦のオクターブについてはローポジションだけ無視してください。僕も実際ここは設計上、調整という枠内では無理なのかもしれないと思ってます。


 以上、一連の作業終了。やってる事自体は難しくないでしょ?。難しいのは兼ね合いとかバランスをとるコトなんだよね。どこそこを優先する為にはどこが犠牲になるのか。それはどの程度まで許容出来るのかなんて事を、塩梅を見つつセットしていく。しばらく使ってみてまた見直すなんて事もあると思うので、これは慣れてしまうのが良い。気になるトコロをチョコチョコいじっているうちに自分にとってのベストなセットアップが出来上がる。そしてそれが ”何故そういうセッティングになっているのか” が理解出来ていれば、もう恐いもの無しだ。


 さてさて、ようやく完結したかなぁ。あとはP.Uの高さ調整とかあるけど、これはアンプ通して各ポジションの音量差みながら高さ調整すれば良い(http://www.runeguitar.com/SELFMAINTENANCE/p.unoccsaie.html)演奏性とはそんなに関係無いから今回はパスしよう。


今回も長かったな〜。つぎはギタ−と関係無い話ししたいかな。
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# by Rune-guitar | 2014-04-09 01:11 | guitar repair

 さてさて、前回、前々回でストラトのセッティングを考える上で避けて通れない幾つかのポイントを紹介したが、今回はそのまとめ。実際の流れに沿って、 何故そうするのか? という事を中心に書き連ねてみようと思う。

 以前にもどっかで書いたと思うが、そうする理由というのはとても大事だ。コピー物と本物のように、一見、同じように見えても理由があってそうなっている物と、訳もなくカタチだけを真似た物では品質に差が出るのは当然の事。セッティングにも同じ事が言える。ギターのセッティングは弦高等ちょっとの違いが大きく音程に出たりするので、見た目を真似してもダメ。各部全てを目的に応じてバランスよくまとめて初めてセットアップと呼べるものになるので、それには順序や取捨選択が不可欠なのだよ。


 とは言え。はじめてストラトの調整にチャレンジする人は、何が良いのか悪いのかさえ判断に迷うかもしれないが、まずはやってみる事だ。調整というのは動かせるようになっているトコロを動かすだけなので、そう簡単に壊れやしない。注意する点は、 ”チカラまかせに動かさない” 。これだけ注意しよう。

 やり方はウチのHPのセルフメンテナンスのページ(http://www.runeguitar.com/SELFMAINTENANCE/serufumenntenann.html)も参考にしてね。

 ただ、トラスロッドをイジルのにネックを外さないとダメな場合は多少覚悟が要る。外す際にネックポケット部の塗装が欠け飛ぶかもしれないので、コレはそういうものと割り切ってトライしてほしい。またコレに限らず全て自己責任の元、作業していただきたい。何があっても責任は持てないので、あしからず。


 また前置きが長くなっているが、今回は初めに書いたそういう 考え方 のような話をしよう。よく ”物イジリは器用でないと出来ない” というような考え方をされる方がいらっしゃるが、実際器用さというのはそんなに重要ではないと思う。大事なのは ”イメージする事” であって、不具合の原因を読み解く事だ。後は黙ってちまちました作業に耐えられる辛抱強さがあれば良い。ま、これが一番手強いのかもしれないが。



 さあ、早速始めよう。どんな調整も初めにやる事はだいたいコレ。そう、まずはチューニング。そして全体のチェック。今現在のネックの反り具合と弦高を記録しておこう。ビビリなど気になる事があったらそれも。道具類はその都度記すが、ここで必要なのは弦高を測る為のスケール(http://www.runeguitar.com/SELFMAINTENANCE/ikovnatsua[ru.html)。15cmの物で良いので一つ持っていて損は無い..じゃなくて持ってないと作業出来ない。とにかく今どういう状態なのかを知るところから始まるのだよ。

 弦高は各弦基本12F上の弦とフレットの隙間を測る。スケールは0.5mmまでしか目盛りが無いが、コンマ1mmくらいまで目寸で読む。メーカーによってはこの12Fを基準値としていない所もあるが、世間一般では12Fが多いと思う。やりとりでは一応 ”12Fで” と付け加えておくと間違いない。


 そう、ちょっとお得情報を書いとこう。知ってる人は知ってるが、12F上とはあくまで弦長の中点という意味なので、例えば1Fを押さえて13Fでの隙間を測っても、2Fを押さえて14Fで測っても数値は同じだ。当たり前だけど。じゃ、何なのかというとこれは ”ナットの高さを無視出来る” 測り方なのだ。

 最近はナットが高いギター多いね。ナットが高いと見かけ上12Fでの弦高が高くなってしまうので、セッティング時に勘違いを起こしやすい。オクターブも合わなくなるしね。その他ネックが反った事で弦高がどのくらい変わったのかのを見たりも出来るので、この測り方は覚えておこう。



 話を戻して、現状を確認しながらついでに問題点も見極めてみる。自分が不満を感じる箇所を洗い出すべし。弾きにくいとか、音が詰まる、途切れる、音程が合わない等などなんでもいい。そしてそれが何に起因するものなのかを考えるようにするとどこを調整すべきか決まってくる。


 例えば弦高は普通なのにビビるとか音が詰まる場合は、ネックが順反りしてる故に見かけ上の弦高が稼げているだけで、ネックを真っ直ぐにしたらサドルが下がり過ぎていたなんて事が多々ある。弾きにくい→弦高を測ったら高かった→サドルを下げる→ビビるようになった。とまあ、こういう図式になるのだが、 ”弦高を測ったら高かった” までは良い。だが次に ”以前から高かったっけ?” が入るとそれだけで結果は違ってくるだろう。

 また、音程が合わない時は ”いつから合わなくなった?” とか ”どういう時に合わないと感じるか?” などなどちょっとした分析が行く先を導いてくれる。もしかしたらこの前弦を張り替えてからかもしれない。逆にず〜っと張り替えてないからかも? いずれも弦を張り替えて解決。これも多々ある事例だ。


 まあ、最初はピンとこないかもしれないが、とりあえずやってみよう。そのうち判るようになる。




 あ〜あ、またなんやら長くなっている。今回画像も無いし、ちょっとインターバルを取ろう。とりあえず弦高について少し話せたが、弦高は他の部分の状態を知るバロメーター役なので、まだセッティングの話しではない。これからが本題って....。


 このお題、終わるのかな...?



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# by rune-guitar | 2014-02-07 01:23 | guitar repair
 ストラトのセッティングは正直難しい。いや、困難な訳ではなく正しくは面倒臭い...イヤイヤ手がかかると言うべきか。レスポール等と違って、動かせる所がたくさんあるので守備範囲は広いのだが、その分まとめあげるのは結構大変なのだ。
 とりわけ何が大変かって、ブリッジの調整。これが一番エネルギーを使う。このセッティングをベストな状態に持って行く為に、ネックの仕込み角から調整したりするのだから。。
 なんでかというのは常々何かにつけてあちこちで言っているが、要するにオクターブチューニングの為だ。ストラトのサドルは個別に弦高調整が出来る優れものなのだが、残念ながら弦のサドル頂点(支点)部分からボールエンドへの角度は調整出来ない。この点ではギブソンのチューン-O-マチックブリッジに軍配が上がる。この角度はオクターブチューニングの調整にヒジョーに深く関わってるのだよ。そのストラトのブリッジがコレ、シンクロナイズドトレモロユニット。

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 ついでに、別の所で使おうと思って作った画像だけど、コレもちょっと先に載せとこうか。ネックにアングル(角度)を付けるとはどういう事か参考になるかもしれない。

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 話を戻して、その”シンクロナイズドトレモロユニット”。弦のテンションを変化させて音程を上げ下げする”ヴィブラートユニット”の代表機種だ。俗に”アーム”と言われたりするが、アームは本来ユニットを操作する為に取り付ける棒状の部品の事。”バー”とも呼ぶが、これがギタ−からにょろんと生えているとパッと見でヴィブラートユニットが装備されてるかどうか判るので、僕等リペアマンでもアーム付いてる付いてないといった表現はよく使う。また、アームを使った奏法をアーミングと呼ぶが、トレモロ奏法というとアーミングとは全く関係無い違う奏法を指すので、この辺が初心者の方にはちょっとややこしい。


 で、このシンクロトレモロ、セッティングパターンが2種類ある。一つはアームダウンオンリー(音程を下げるだけ)の”ベタ付け”。ブリッジプレートがボディートップにベタッとくっ付いてるのでそう呼ぶ。音質的にしっかりするのと、弦が切れたときにチューニングに影響が出ないのがメリット。画像はhpから引っぱったので画像内のコメントは無視してくだされ。

ベタ付け
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 もう一つはダウンとアップ両方出来る”フローティング”。フェンダーのファクトリーセッティングはこちらだ。個人的にはコッチの方が好き。アーム使用によるチューニングの狂いが修整しやすく、表現力も豊かだ。フニャフニャした柔らかいヴィブラートがかけられるのも魅力。反面、ベタ付けに比べて音が少々細くなる、弦が切れた時に全体のチューニングが狂うという難点がある。

フローティング
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 この弦が切れた時の問題について知らない方もいらっしゃるとは思うが、説明は敢えてしないでおく。いつか現物を見た時に ”あ、ナルホドね” っていうお楽しみにしてほしい。



 てな訳で、ストラトのブリッジをセッティングするにはまず、自分がこのユニットをどう使いたいかをハッキリさせておく必要がある。好きなアーティストを真似るでも良し。自分なりに判断するも良し。いずれにせよセッティングはベタかフローティングかの二択だ。
 手間で言えばベタ付けは楽。ネックアングルさえ決まっていれば、気を遣うのはユニットの動き具合とかそんなもんで、たいして難しい事は無い。
 しかしフローティングだとそりゃあもう大変。とにかくちょっと何か変更すると他の所も見直さなきゃならないので、ベタ付けに比べたら3倍くらい時間かかるかも。1回で決まる事はまず無く大抵2〜3回(読みが甘いとそれ以上)はいじり直すので、完成予想図が頭の中に出来ているかどうかが肝だ。
 もちろんベタ、フローティング共にネックの仕込み角からやり直す事もあるので、そういう時はネックアングルが調整出来る”マイクロティルト”機能が付いていると非常にありがたい。コレね。ジョイントプレートに開いてる穴にレンチを突っ込んで中のイモネジを回すとネックの仕込みに角度が付けられる。

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この機能が無いモデルも多いので、アングル決めは割と経験が物を言う所かもしれない。角度付けりゃいいってもんではないのだ。

 以上、トレモロユニットとネックアングルの実は濃密な関係。ね、面倒くさい・・・じゃなくて手がかかるでしょ?。でも、これがバッチリ決まるとまるで別物のように使いやすくなるよ。ぜひ一度お試しを。
 ちなみにウチのHPにも同様の記事があるので、イジリ方なんかはコチラも参考にしてね。

P.S 作業は自己責任でお願いしますね。
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# by rune-guitar | 2013-11-23 08:32 | guitar repair
 いきなりタイトルが長いね。うーむ、簡潔で判り易い文章を目指してるのに。前回、だらだらと身勝手なストラト話をしてしまい反省している筈なのがコレである。今回こそは無駄の無い美しい記事にするぞ。うん、たぶん..。


 さあ、セットアップ。僕にも初心者だった時(高校1年頃)がもちろんある訳だが、ふり返ってみればセッティングって何をどうすればよいのか最初はチンプンカンプンだ。なんでかってまず目的が見えてないからね。別にセッティングが適当だと弾けない訳でもなし、音が出ない訳でもない。一応使えてしまうから最初はあまり気にしなかった。
 しかし!友達で上手いヤツがいて、そいつの流暢なフィンガリングを見た時に思ったよ。

”プロじゃないのにこんなに上手いのは何かある!何か秘密が!”

 実際あったのかどうかはワカラナイし、どうでもよい。ただ、僕がギターをイジリ出したきっかけはこれだ。そう。”もっと楽して上手くなるには?”

 

 セッティングって僕にとっては上手くなる為の第2のエクササイズみたいなものだった。即効性があるのは弦高を下げる事。確かに前よりもずっと弾きやすい訳さ。こりゃあええわって事で弾いていると問題発生!1弦のハイポジションでチョーキングすると音が伸びずに途切れてしまうのだ。WHY?!何故?!

 これが今回のネタ。ちょっと画像を用意してみたよ。じゃん!

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 これは円柱を指板に見立てて、そこに真っ直ぐな物を弦の代わりに置いてみた図。真っ直ぐがなんか斜めにズレてるのは、ナット部とサドル部のピッチの違いと考えていただきたい。
 ネックって基本真っ直ぐ、実際には僅かに順反りというのが理想なのだが、これではネックは真っ直ぐだが指板面は逆反っているではないか!。判り易いようにカットビューを見てみよう。じゃん!

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 ね、中央が出っ張ってるでしょ?。これは正に逆反りである。まあ、かなり極端な図だけど理屈ではこれとほぼ同じ事。弦高を低くセットすると、あるところからチョーキング時に音切れを起こし出す。
 フェンダー系7,25"R(184mmR)の指板は、1弦の弦高を12フレット上の高さで1.5mm以下くらいまで攻め込むと発症する。ギブソン系10"R(254mmR)は1.5mm切っても平気だったりするが、この違いは指板のRの大きさによるトコロが大きい。R(半径)が小さい程逆反りがキツいのと同じになっていくのがわかるだろうか。。


 こういった設計上の問題については、弦高を高めにセットする等、止むなく不本意なセットアップになりやすいが、ストラトはそういうものだ。仕方ないのだ。ま、ストラトに限らず指板Rのきついギターでは宿命とも言える。 

 ん?なんか ”それだけ?” って感じ?。いやそんな訳ない。もちろん対策はある。でも長くなるので ”仕方ない”では困る方は代わりにココ見てちょーだい。で、まずは予備知識として頭の片隅に置いといてください。ストラトの弦高はあまり下げると支障が出やすいというコトを。

次回はその2 ブリッジを予定しているが、さらに次のその3あたりで全部繋がる予定。

まず今回は手短にこの辺で。   ちょん!
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# by rune-guitar | 2013-09-21 01:05 | guitar repair
 今から30年以上前の話。当時高校生だった僕はアコースティックギターにのめりこんでいたのだが、クラスメイトの影響で初めてハードロックやらヘヴィーメタルなどのエレキサウンドを真面目に聴くようになる。まあ、つまりは中学時代からバンドでドラムやってたクラスメイトに仕込みを入れられてた訳だ。

 彼はコージーパウエルが大好きだったので、ずっとレインボウなんかを演ってたらしい。で、まあ文化祭でバンドやれるとなってメンバー探しの末に一番手頃な位置にいた僕を引きずり込んだのだが、それが僕とエレキの出会いになり、以降もう既に人生の2/3を共に過ごし、ついには自分のブランドで自分の思い描くギターを作ってしまうまでにに至るとは本人もクリビツテンギョウである。

 そして、その初めて真面目に聴いたエレキギターの音こそリッチーブラックモア大先生のストラトサウンドだったのだ。ん〜、一般に言われるストラトサウンドとはかなり違うが仕方ない。故に僕のストラト観は標準よりややズレているが、物事は一方向から見てはイケナイという言い訳の元、僕なりのストラト論を展開してみたいと思う。”いやそれは違う!”とか出てくると思うが、いわゆるうんちくとは違う話を心がけよう。そんなもんはwikiはじめいろんなサイトにた〜くさん書いてあるだろうから。


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 さて、僕にとってのストラトの最大の魅力はその”抱えたときのバランス”だ。若い方にはピンとこないだろうが、現在売られている多くのギターはストラトを祖先とした亜種のようなもの。80年代半ばに流行った改造ストラトの流れを汲んでいるカスタムギターだ。そしてその子孫達が伝統のように受け継いでいるのが左右非対称のダブルカッタウェイ。6弦側の角(ホーン)を長くする事で座って弾く時と立って弾く時のボディーの位置があまり変わらないようになっている。レスポールはこれがあまりにも違うのだ。

 このデザインを思いついたレオは凄いよ(ダチ?)。いやホントに彼が考案したのかは知らないけど、これのおかげであのストラップで下げた時の絶妙な位置関係が出来上がった訳で、おそらく誰しもが

”オ〜、トッテモヒキヤスイネ〜”

と言ったに違いない。


 そしてもう一つ、シンクロナイズドトレモロユニット。
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現在のフロイドローズやウィルキンソンも、このシンクロトレモロが無かったら世に出ていたか分からない、いやたぶん無かったとさえ思う。それくらいこのユニットはとてつもないのだ。なんたってブリッジがボディーを貫通してる上に、更に裏からバネで引っぱるという有り得ない造りなのだから。
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 ジミヘンウリジョンインギーそしてリッチー終いにゃ初期のエディーまでアーミングの名演はこのユニット無しには語れないのだ。チューニングの狂いもなんのその。直しゃいいじゃん的な負担の無さが良い。

 この他、電装系サーキットを1枚の板(54年当時はベークライト)にまとめてベタッとネジ止めとか、
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ネックもガガッとネジ止めとか、ストラトにはまあおおよそ楽器作る気持ちは無かったろう?的なアイデアが満載なのだ。

 まだあるぞ。ネックはメイプル材の1ピース。ヘッドアングルも無い。当時ギターのネックはマホガニーが当たり前で、その上にエボニーやローズウッドの指板を貼り、そこに打つべきフレットを彼はメイプルネックに直接打ち込んじゃった。結果オーライ。な〜んも問題無し。むしろ倒しても折れない、収縮差で反ったりしないタフなネックが登場した訳だ。

 オマケに塗装は車用の塗料。あくまで効率重視。色は豊富にあるし、品質は実証済み。なんたってキャデラックとお揃いのギターなんてカッコいいではないか。おそらく誰しもが

”オ〜、トッテモカッコイイネ〜”

と言ったに違いない。


 なんだか褒めてるんだか貶してるんだか判りにくいが、けなすなんてとんでもない。僕はストラトが大好きなのだ。あんまり好きだと欠点も好きになってしまうが、次回はこの欠点について..というか、チューンアップやセッティングなんかについて話してみたいと思う。

あ〜、もっと短く話せたらと常々思うわ。
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# by rune-guitar | 2013-08-31 23:45 | guitar repair