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ギターリペアと日々のコト・・・

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 このところ更新がご無沙汰になってしまいましたが、もう去年の秋くらいからず~~~っと引っ張っているCurionの量産モデル、ようやく価格が決定しました。
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 このブログでもチョコチョコと細かいコトを書き連ねてきましたが、Curionというギターは本当に設計が売りでして、各パーツを本来在るべきであろう場所に配置し直す事で、全体のポテンシャルを上げようという狙いがあるのです。端から言えばペグ、ナット、ブリッジ、サドルの高さ、ネックのアングル(これは指板面の位置)など。その他、各部の形状なんかも一つ一つ意味があったりします。
 これを正確に委託先に伝えるのが一番大事なポイントだったので、ここには時間をかけました。特にペグの配置。一見F系の配置と対して変わらないようですが、ここはしっかりやりたかったんデスよ。

 通常この手のペグ配置って、3弦のペグがネックのセンターライン上にくる事が多いようです。ペグの間隔もゴトーの推奨では23.8mmと決まってますし、慣例に従って ”こうだべ” ってやってしまえば早いんですが、理想としてはサドルの頂点からペグポストの巻き部分まで一直線になってて欲しかった。唯一折れ曲がるナット部分でも、真下に折れて欲しいんです。これにはサドルピッチとナット幅、溝の位置も計算に入れる必要があって、それはそれはまあメンドクサイ作業だったと思います。でもおかげで思った通りのペグ配置になったので、一安心。1,2弦はどうせガイドが付くから無視して3~6弦のナット部での横方向へのテンションの逃げを極力(完璧にはならない)減らす事が出来ました。って、まあ設計上は最初からそうなってたんだけど、これを僕以外の人間に作ってもらう訳だからいろいろ出てくるんです。いや僕のサンプルが悪かったんですけどね。

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 そんなやり取りをこの間まで地味にやっていて、ようやく次の段階に入れましたよ。プロモーション頑張んないと! もう頼んじゃったんだから!

 てな訳で、まずは気になるお値段ですが、Curionは今回ローズ指板が加わり、ボディーも形状はスクエアエッジのRockとラウンドエッジのContouredの2種類、それぞれアッシュとマホガニー、Contouredは更にアルダーも入って組み合わせは全10器種となります。
 定価設定は、Contouredのアルダー/ローズが一番下で¥300.000、ContouredとRock供にマホガニー/ローズが¥310.000、アッシュ/ローズが¥320.000となってます。メイプル指板はそれぞれプラス¥10.000となります。(以上税抜き)



 実売価格としては各モデルとも10%の値引きを入れられるようにしたので、税込み価格は定価より若干下がります。例えばContoured アルダー/ローズは値引き後¥270.000、税込み¥291.600となります。

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 安いでしょう?結構頑張ったんですよ。内容的にはオリジナルデザインでパーツ厳選でこの価格はかなりのものだと自負しております。実力主義のこのギター、是非お試しくださいね。まだ量産品のデモ器はないですが、プロトのプロト、あの最初の1本がお試しいただけるので、よろしければ工房まで足をお運びください。

お問い合わせはmail@runeguitar.com または09093217372までよろしくお願いします。

それでは!

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by Rune-guitar | 2017-06-30 02:11 | Curion
 当方オリジナルギター "Curion" ネタの続報です。この前フェイスブックページの方に挙げようとしたらどうにも上手くいかないので、こちらで改めて。インスタだと文字多いのも気が引けるしね。

 で、フェイスブックページで途中になっていた話の続きですが、そう、Curionのネックポケットは他の一般的なボルトオンジョイントのギターよりも1mmほど深くなっています。これは別にそうすると音が良くなるとかそういうのでは全くなく、狙いはサドルのセットアップを低めにしたいからなのでㇲ。

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 これは僕が事あるごとにあちこちで言って回っている、ローポジションでのイントネーションチューニングに関わる事でして、ズバリ!ナット及びサドル上での弦との摩擦が大きくなるとオクターブチューニングはシャープする傾向にあるのです。

 よく分かんないでしょ?

 もうちょっと具体的に言うと、ストラトの6弦のローポジションって音合いにくくないですか? 例えば3フレットのGとか。まあ、強く押さえちゃいがちですけど、そう言うんではなく、ローコードのGで3弦開放のGと比べるとなんか上ずってるような感じ。特に太いフレットなんかだとより顕著になりますよね。これをなんとかしたい訳でㇲ。

 そもそもオクターブチューニングって必ずしも12Fで合わせる必要は無くて、肝心なポジションで合っててこそです。なので、低音弦では5Fとかを中心に合わせたりします。ところが!6弦に於いてはサドルを目いっぱい後退させてもなんか追いつかない。ていうか途中からサドルの後退量に見合うピッチの変化が得られなくなってくる。

 ここです! サドルを後退させると弦がサドル上でより強く折れ曲がるので、摩擦係数が上がっちゃうんですね。詳しいメカニズムはブログレベルではあまりに長くなるので割愛しますが、要するにサドル上で弦に付く角度がきつくなるとシャープ率が上がる傾向にある故、サドルを後退させて弦長を稼いでも帳消しになってしまう。オクターブ調整が上手くいかなくなるんです。

 これを解消する(回避する?)にはどうしたらいいかって~と、この角度を緩くする為に2つの方法があります。

 一つは弦高を下げる。というより正確にはサドルの高さを下げる。ストラトのシンクロトレモロではブリッジプレートの弦が出てくる位置が変えられないので、サドルを後退させて角度がきつくなった分、サドルの高さを下げる事で元の角度に近づけることが出来ます。

 もう一つはブリッジごと後退させる。サドルを後退させる代わりにブリッジごと下げてしまえばサドル部分での角度増は防げます。ま、これは大工事になっちゃいますが。

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 Curion ではこの両方をやってる訳です。サドルを低くセットする為にネックの位置をより深く落とし込み、サドルの後退を最小限に抑える為にブリッジの取り付け位置を1mm程度後ろにしています。


 説明がへたくそで申し訳ないですが、重ねて言うと今回のお題ネックポケットの深さは、サドルの高さを低めにした結果、必要な弦高が得られなくなる対策として、ネック位置を下げて弦高を稼ぐ為のものだったんです。
 ついでに言っちゃうと、通常のシンクロトレモロのサドル高さ調整用ネジは長さ10mm(1,6弦は8mm)ですが、Curionでは全て8mmのステンレスに交換してます。(gotoh510のユニットでは1,6弦はネジの下に溝があり、ちょっと深くなってるので実質7.5mmくらい?)


 おわかりいただけましたでしょうか。昔はストラトのジョイントってもっと深かったように記憶してるんですけどね。ボディートップからネックがどの位出てるか。多分22フレットになってフロイドローズなんかが出てきた辺りからどうも今の形になってしまったように感じます。工場の都合なのか、そうやってその都度部分部分で変えていったツケですね。

さあ、そんなこんなで次回はサーキットの話をしましょうかね。それでは。

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by Rune-guitar | 2017-02-28 00:47 | guitar repair