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Rune guitar

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ギターリペアマンの視点から、仕組みやパーツなどにまつわる話しを綴っています。

BB741 仕様と解説

 前回からのつづき。オリジナルブースターユニットBB741についての解説になります。

 ギターの回路はパッシブとアクティブの2種類があります。パッシブは一般的なエレキギターのサーキットで電池を使わないタイプ。アクティブはEMGピックアップなどのように電池を使うタイプです。トレブルやベースのブースト/カットが出来るイコライザーなんかもアクティブ回路になります。

 BB741はもちろんアクティブ回路に属する訳ですが、なんでわざわざそういうものを内蔵するのかと言えば、やはりバッファーの代わりにもなるからですね。バッファーはパッシブの弱点でもある信号の弱さを補ってくれるので、ギターから最初の外部機材に接続されるまでのケーブル数メートルでの劣化を防いでくれます。そこそこ良いシールドケーブルでも5mもあると結構ハイ落ちするので、ライブとか考えるとノイズやゲインのロスなどに一役買ってくれます。

 そしてもう一つ。これは実体験でもありますが、アンプの歪を使っているとボリューム操作でドライブのコントロールをする事が多々あります。もちろんボリュームを絞ってゲインを下げる方向のコントロールです。また、アンプだけではゲインが足りない、もうちょい歪ませたいかな?という時はやはり足元のオーバードライブ等のアタッチメントを使いますね。
 そんな時不便なのが、その場所にいかないとスイッチが踏めない事。当たり前なんですが、これがどこでも切り替えられたらなと僕は常々思ってました。意外とスイッチ踏む瞬間て構えちゃいますし、結局エフェクトはONのままボリューム操作で乗り切ったりしてました。

 そんな経験もあって、手元で変えられるゲインの幅が増えるこの内蔵ブースターは、プログラマブルの機材がわんさかある今かなりニッチなところを突いた製品だと思いますが、決して時代に反している訳ではありません。使い方に幅を持たせる為、ゲインとドライブは可変出来るようにしてあります。

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 スタンダードセットは半固定抵抗を2つ使って、ミニスイッチでON/OFFを切り替えるタイプ。おそらく一番世話の無い方法です。
基板上の青いヤツが半固定抵抗。小型のボリュームポットみたいなものですね。最初にドライブと音量を決める必要がありますが、一度やってしまえば後はスイッチ操作だけです。
 ソロの時にゲインとレベルを持ち上げるも良し。ONにしっぱなしでギターの元音をパワーアップさせるも良し。足元のオーバードライブをON/OFFする感覚でお使いください。



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 アドバンストセットは、ミニスイッチの代わりにスイッチポット(プッシュ/プル)でON/OFFを切り替えます。更にドライブのコントロールが手元に配置出来るので、演奏中に歪具合を操作することも可能。今までボリューム操作で行っていたゲイン調整がブーストも出来るようになります。ドライブ0でOFFと同じ音にレベルをセットすれば、スイッチのON/OFFはほぼ使わないかもしれないですね。



そしてこの2機種とは別に、直接楽器をこちらにお持ち込みいただければご相談の上、ON/OFFはスイッチポットではなくミニスイッチで、ドライブコントロールはノーマルのポットを使った組み合わせも可能です。

BB741 仕様と解説_c0179274_00373976.jpg
こんな仕様です。
こちらはメールにてお問い合わせください。価格は¥11,000(取り付け費別途 ¥5,500)です。

それでは。
次回は "よくあるご質問" 的なのを予定しております。何か取り上げてほしいネタがあればお寄せください。
よろしくお願いいたします。




by Rune-guitar | 2023-04-18 01:32 | guitar repair

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