極端な話し、ピックアップからのシグナルが流れているラインは1本だけ。すごく単純。
そこにピックアップを増やしたり、切り替えるスイッチを付けたり、ボリュームやトーンを付けたりして一般的なギターの回路は出来ています。そんな単純なエレキの回路から出るノイズなんて本来たかが知れているのですが、実際アンプからはジーとノイズが出ます。
あれは一体何なのか?。
それは外部から入りこんでくる、文字通り外来ノイズというヤツです。
外来ノイズの多くは蛍光灯やパソコンなどから発生するハムノイズというものです。ボリュームを絞れば消えますが、逆に演奏中は出ています。聞こえてないだけなので、パートを分けて録音すると気になる事も多々。そういう時の対策としてノイズ処理というのがあります。
ギターの中を見ると、なにやらツヤ消しブラックみたいな塗料が塗られている事があります。画像はストラトのピックガードやハードウェアを外した所。この黒いのは電気の流れる塗料で導電塗料と呼ばれるもの。
成分はカーボン。鉛筆の芯とかね。カーボンは電気がよく流れるので、電源タップのそばにシャーペンの芯とかとても危ないシチュエーション。
で、外来ノイズは電気の流れる所に乗っかってくるので、キャビティーに導電塗料を塗ってアースに繋いでやると、ハムノイズが根こそぎ流れ落ちて内部に入って来なくなる。画像のネジ止めされてるラグから線が出てるの分るでしょうか。これをポットの裏とかに繋ぐとアースに流れます。繋がないと、せっかく塗った塗料がただのノイズ拾いになるので必ず繋ぎます。
これをシールドとかシールディングといって、ギターとアンプを繋ぐシールドも正確にはシールドケーブル、シールドコードといいます。(なんでわざわざシールドと付けるかというと、スピーカーケーブルはシールディングされてない2芯ケーブルを使うから。ここはキチンと使い分けます。)
その導電塗料。ジャックキャビティーには塗っていない事が多いです。これはジャックが緩んでガタつくと、キャビティーとホット端子が接触する可能性があるから。ライブ中に音が途切れるとか最悪の事態を避ける為です。
しかしこのジャック部分て結構ノイズが乗りやすい構造なので、僕はジャックキャビティーも塗ってます。実際かなり違う。
ただしそれなりの対策をしておかないと先の最悪の事態になるので、ジャックにテーピングしたりしてます。