このブログを始めたのはもうずいぶん前になります。途中かなりの間放置してしまったので、もしかしたら内容的に重複してるかもしれないのだけど、最近お客様との会話で出た話しを少々。
いわゆる世間一般に言われる事柄で、プロの観点からしたらちょっと違うかなって事はあるか? って話。
まあ、ありますね

。何話か前の
アコギのブリッジピンの話 なんかもそうだけど、世間ではなんとなくそう言われているけどって話は結構あります。
例えば、ボルトオンのネックを固定するネジの締め具合。今でこそ締めすぎてはいけない説が一般的になってきたけど、あれ何故そうなのかについては ”鳴りが悪くなる” くらいにしか言われてない気がします。でも、そもそもこれの大元になるポイントは、昔のボルトジョイントがあまりにもルーズだったって事。フェンダーでも70年代後半のとかスゴイですからね。まああれは4点止めではなく3点てのもあるけど、とにかくポケットがブカブカだし平らじゃないしで、要は面でしっかり接してないものが多かったんです。
ボルトオンネックというのは、ボディーに開けられたネックポケットとネックの末端ネックエンドがなるべくピッタリしていて欲しいもの。当たり前ですが、その理由はちょっとした衝撃でネックがズレてしまわないように。これセンターズレと言います。
一般によく言われてるのは振動の伝達がとかサスティーンがとかですが、そんなのより以前に演奏中にジョイントが動かれてはチューニングがメタメタになってしまうから。これはおそらくたくさんのプレイヤーが経験したと思う。
だからジョイントプレートがボディーにめり込むくらいキツくネジが締め込まれている個体をよく見ます。気持ちは分る。演奏にならなくなるから。
しかしあまりに締め込み過ぎると今度は別の問題が。音についての問題はここで出てくるんです。
接点というのは効率だけ考えたらしっかりと大きな面の方が良さそうですが、それはどちらかというと電気信号などの分野ではないかと思います。抵抗が減りそう。
でも物が振動しているエネルギーは、あまり大きな面同士では力が分散してしまうし、そこにネジによって圧が加わると逆にミュートしあう関係になるようです。それがセットネックの利点へと繋がってるんですね。互いを押さえつけ過ぎない、接着によってジョイントされてるので、確かに理に適ってるんです。
でも逆に考えるとボルトジョイントはその押さえつける力を加減出来るとも言えます。ただしその為にはネジをキツくする必要のないピッタリした接続面が必要となる。そうして今インスタとかでも良く見る、ネジ留めしてなくてもネックが外れないタイトなジョイントが流行ってきた訳でㇲ。
もっとも、ポケットにネックをはめただけでボディーが一緒に持ちあがる事には、ほぼ意味はありません。だから音がイイとかでもないし、音響的には先の ”押さえ合う関係” になっているのでどちらかといえば個人的にはNG。あれはその状態(センターがバッチリ合っている)でボディー側のネジ穴をピッタリサイズに(M4のネジなら4mm)に開ける工程の途中。一見ネジ穴ピッタリってどうなの?って思うかもしれないけど、確かにボディー側でネジが効いてはダメ。空回りするけどガタは無い状態がベスト。これで穴が決まったら後はネックはもう少しルーズにします。塗装したら入らないから。そして最終的にスルッとポケットに収まるくらいに仕上げるのが最近のやり方。これでネジは緩くてもネックは動かない。好きなキツさに締め込めばよい。
うーん、ネックの留め方だけでこんなに長くなるとは。
まあ、そんな風に物事にはいろいろ理由があってそうなってる事が多いので、その理由こそがとても大事。そこを意識せずにいわゆる都市伝説的なものを取り入れても、自分にとってのメリットになるかは??ですね。いや、トライ&エラーはいい事です。でもなぜそうするか、なぜそうなっているのか、これは意外と深堀り出来るので、その根本の部分を見落とさないように。
一応、ちょっと営業も。
オリジナルギターCurion2 外見はレトロでどこぞのギターに交じってってもわからなそうなルックスだけど、中身は独自のハイエンドスペックを装備した一品です。ピッチの安定重視。演奏性、レスポンスにも拘ったギターです。ぜひリンクをご覧下さいませ。
今回はちょっと短めにして、次回この続きを早めにUPしてみようかなと思います。次、何にしよう。たくさんある。
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