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Rune guitar

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ギターリペアと日々のコト・・・

カテゴリ:guitar repair( 58 )

 製作やってる方は皆さんご自分のロゴをもってらっしゃるかと思うが、僕も今回初めてデカールを発注してみた。フェンダースタイルとでも言えばよいのか、いわゆる水転写シールを作ってもらったのだ。

 製作って技術的なものよりも販売に至るまでのノウハウの方が必要らしい。段取りというヤツか。本体の方はもう2年くらい前から手掛けて、プロト含めて何本か作ってたけどロゴのデザインや付属品(ケースとか)なんかが全部後回しになってて、結局今になってもまだパッケージが定まってない。

 ま、とりあえず初めて自分のロゴのついたギターが出来たので写真撮ってみた。ヘッドだけだけど。こんなんです。

ロゴ_c0179274_293841.jpg


 全体的にフェンダースタイルを踏襲してるのでトップコート無しの直貼りだ。少数生産なので、一枚あたりの単価がバカにならない。ほとんどが版代だから枚数が多いほど単価は下がるが、生涯かけて何本作れるかもわかんないのでまずは50枚。一枚あたり¥1,000くらいになるので失敗するとちと痛い。

 でも、やっぱロゴが入ると面構え変わるねぇ〜。名乗ってる以上変な者ではござらんという証しだからかな。自分の子の門出みたいな気がするよ。後は身支度整えて、今月中にはお店に並べてもらえるのではないかという所。(なんてケースは今日発注だし、まだ保証書作ってないし、展示用のポップやカタログもしくは仕様書なんかもこれからだ)

 ね、メーカーさんて大変だなあと思うよ。1ロット何百本て単位でギターを企画、生産、販売する。当然売りっぱなしな訳も無い。アフターの事もある。幸い?ウチは修理屋だからこの点は心配しなくていいけどね。ブランドロゴってそういう責任の意思表示なんだな。

 さあ、このギターは皆さんからどんな評価を頂くんでしょうか。腹くくっとかないとな。万人に受け入れられる筈は無いんだから。むしろかなりの単一指向性ギターだし、オールハンドメイド故マシン加工にゃ適わない部分もある。

 ただし、一本一本の細かい所に手を入れられるのは手工のなせる技だ。そういう所を大事に作っていこう。出来合いのネック、ボディーで作れる設計じゃないんだから。



 でもホント生涯に何本作れるんだろう。デカール余っちゃったりして...。
ロゴ_c0179274_21063.jpg

by rune-guitar | 2009-01-07 02:13 | guitar repair
 いや、あまりたいした事じゃないんだけど、この前、知り合いの若いリペアマンと工具の話をした事があって、その時にコレいいよって紹介したやつ。

 OLFAというブランド、知ってる方も多いと思う。デザインナイフは使ってる人も多いし。僕も重宝しているが、その他、これも今や必需品。
コレ便利_c0179274_233112.jpg

名前忘れたけどこのミニノコ、フレットのスロットを掃除する時に非常に便利。刃厚はアサリ(いっちょまえに付いている)含めて0.4mm位なので、余裕でスロットに入る。あ、コレは短くカットしてますが。しかも溝の底面や隅っこの方だけ削れるので、むやみに溝の幅を広げずに済む。溝の中のアロンはかなりの厄介者だが、コイツと
コレ便利_c0179274_214474.jpg

コイツがあると結構ラク。さしずめミニノミ。ミニチゼルと言った方が良い?
実はコレ先述のデザインナイフの根本側を加工したもの。
コレ便利_c0179274_217779.jpg

こっちも刃厚は0.4mm位。ノコと比べるとアサリの分だけ厚いがギリギリでスロットに対してキツすぎない厚み。バインディング付きのフレット交換にはこの2つは大活躍だ。個人的にはSTEWMACから出てる専用工具よりも厚みや切れ味で勝ってると思う。

決してOLFAから金品は受け取ってない。誓うぞ。
by rune-guitar | 2008-12-05 02:36 | guitar repair
 これな〜んだ? あまり見る事無いと思うので、撮ってみた。
やっぱり大変だった仕事_c0179274_04076.jpg
 
 ネック折れの補強を張る前の状態。ウチのネック折れの補強は横から見るとS字型にカーブしたザグリに同じカーブのマホのブロックを張り合わせる方式。
やっぱり大変だった仕事_c0179274_0404084.jpg

 通常ならネック側のカーブを成型した後、ほぼ同じにカットしたブロックを擦り合せて同じカーブにしていく。殆どのネック折れはこのやり方で通用するのだが、..だが、このデカイ金属の塊は?。

 あまり時代考証には強くないので申し訳ないが、これは一時期のギブソンに採用されていた順逆両対応のロッド。以前このタイプのロッド折れを扱った事があるが、四角くデカいアンカーがネックの両端に入っていてロッドはストレート。ロッドを回すとアンカー間のロッドの長さが伸び縮みするという仕組みだ。
 こんなデカイ物が入ってたら強度に疑問符が付きそうだが、意外と今まで折れたのにはお目にかからなかった。ギブソンでは....。

 実はこのちょっと前に、某国産メーカーのレスポールタイプで同じような構造のネック折れをやったばかりだった。そっちはもっとキビシい位置にもっとデカいアンカーが入っていて、とてもじゃないがその構造を変えないと補強もへったくれもなかったので、順反りのみ対応に変更させていただいた。だが今回は構造上その手は使えないので、必要な深さまで掘り込んで飛び出したアンカーをよけるように補強ブロックを成型するという、かなり厄介な作業になってしまった。擦り合せる事が出来ないので、何倍も手間かかる。何度も何度も、紙挟んだり、光当てたり、その他いろんな手段を使って...。


 こんな風に、時々、同じような内容の依頼が極短いスパンで入る事がある。ネック折れとかフレット交換とか、ただそれだけなら不思議ではないが、上の画像のようにロッドの仕込みが特種なものが続いたと思えば、ついこの間、サザンジャンボのブリッジ破損(作成交換)やったばかりで今度は
やっぱり大変だった仕事_c0179274_0393320.jpg

...このブリッジですわ。ただでさえ曲線ばかりで成型しづらいのに、インレイまで...しかも★6個..。

 ちなみに、これデカいピックガードが2枚付いていてボディーカラーは黒。トップの塗装も損傷があったのでリフィニッシュに。そしたらこれとほぼ同じ時期にヤマハのCJ(P.G2枚、色は黒)の派手なトップ割れとブレーシング破損が来た。やっぱりトップはリフ。なんか似過ぎ。コワいわ。
by rune-guitar | 2008-12-05 01:58 | guitar repair
curion_c0179274_1172797.jpg
 

 更新がご 無沙汰になってしまった。元々が筆無精なもんで...。

 今回はウチのオリジナルギターについて書いてみよう。ホームページは商用という事もあって書き方もある程度意識しているが、コッチではもう少し砕けた話をしよう。

 僕がエレキを始めたきっかけは高校の文化祭だが、この時いわゆるハードロックなるものを初めて聴いた。それまではS&Gとかアコギ派だったので、ロックなんて聴いてみようとは思わなかったのだ。

 曲は "BURN"。この辺で歳が知れるが、当時リッチーはRAINBOWで、”Difficult To Cure”をリリースしてた。まぁ、彼の音楽出身って事で当然初めてのエレキギターはストラトを選んだ訳だ。でもジェフベックモデルだったけど...。

 以来、あの抱えた時のバランスに慣れてしまった事とトレモロユニットのお陰で、ギブソン系は苦手になってしまった。ただ、音についてはシングルコイルはやっぱり難しいんだ。ちゃんと弾けないとメチャクチャしょぼい感じがする。これは歪んでようとクリーンだろうと変わらない。そもそもデリケートなのだ。当時ギター歴1年そこそこの小僧は考えた。なんとかラクしてウマく弾けるようにならんかと。これが僕の改造歴の始まりだ。

 まず手始めはP.U。もちろんハムバッカーに。よくパーツショップに通ったもんだ。バーゲンを狙ってネックやボディーにも手を出し、スキャロップしたりザグリ入れたり。でもギターは1本しか無いので、あっち変えこっち変えしてるうちにパーツによる音の足し算引き算が出来るようになった。これは今まさに役立っている。

 ウチのオリジナルギターは、僕のこんなバックボーンから設計上の発想を取り入れている。ポイントは

メイプル1ピースネック、音の輪郭がハッキリしてる。ナット幅狭く、厚みあるグリップ。25.25"スケール採用。ストラトよりチョット短いのだ。

マホガニーボディー、南部臭い、東でもましてや西でもない粗野な感じ。ちと重いが。

低出力のハムバッカー、太いけど生っぽさをかき消さない程度の出力。サーキットに仕掛け有り。(詳しくはHP見てね http://www.runeguitar.com/ORG.guitar/curionnewcolor.html

とまあ、こんな感じ。他にもいろいろ取り入れてるけど今回はこの辺で。狙いは、バランスや使い勝手はストラト風だがフェンダー系ではない音、どっちかというとギブソンのSGとかLP Jrみたいな感じかな。

ブランド名の"CURION"とは珍しいとか骨董品等の意味を持つ"curio"から。
by rune-guitar | 2008-10-23 01:34 | guitar repair
 
ジャパン ヴィンテージ モディファイ_c0179274_2371370.jpg


 お茶の水からほど近い、宮地楽器 神田店様からのご依頼。もう去年の事になるが、とても面白い企画なのでご紹介しようと思う。

 エレキギターの改造というと割とポピュラーなのはP.U交換やペグ交換。ちょっと手が込んでくるとフレットやナット、ブリッジの交換。更に拘るならサーキット関係のパーツ交換やノイズ対策等々、カスタマイズのポイントは多岐に渡る。

 また、これとは別に自分だけの仕様を一から決めていくオーダーギターというのもあるが、今回紹介するのはその両者の性格を併せ持つようなギターだ。簡潔にいうと、過去二十年以上もの間、楽器として使用されていたボディー、ネックをベースに新たなコンセプトのギターを作ってみようというものだ。(詳細はコチラをご覧下さい ロック弦な日々

 基本的に、オーダーギターは当然の事ながら新品である。出音のキャラクターは木材の種類やパーツの選択によって決めていくのだが、初めて手にした時に出てくる音はやはり新品の音。
 ここに使い込まれた音を加えたい。って事で、素材として用意されたのは、'70年代のGRECOやFERNANDESのギターだった。現在、これらのギターはジャパンヴィンテージと呼ばれ、一つのカテゴリーになっている。やっぱり楽器って成熟していくものらしい。あたりの取れた馴染み易い音だ。

 これらのギターの木の部分以外をほぼ全て新しいパーツに変更。ナット、フレット、指板Rまでも指定が入る。この拘り様はスタッフの方々の思い入れの表れ。ここがただの改造ギターと違う所になる。個人的にもよく思うが、過去に商品として開発されたギターである以上そのスペックはかなり考えられたもの。中途半端に仕様をイジルとどこかにそのしわ寄せがくる事がある。

 例えば、フレットをジャンボにすれば当然ナットやサドル、ネックアングルまでイジル事になる。オクターブ調整やP.Uの高さ調整にも影響が出る。
 P.Uを変えれば物によってはポットやコンデンサーも変わってくるし、サーキットのレイアウトから変えた方がそのパーツを目一杯活かせる場合もある。ペグとブリッジの関係も然りだ。

 こんな風に、使い勝手等も含めるとかなりの部分に手を入れる事になる。トータルで見た時のバランスを考えるなら、一つのコンセプトで一気に全てを変更するのはとても有効に思う。

 さて、皆さんはこのギターをどのように受け止めるのだろうか。よかったら試奏しに行ってみてくだされ。
ジャパン ヴィンテージ モディファイ_c0179274_2374186.jpg
by rune-guitar | 2008-09-19 02:39 | guitar repair
シアノアクリレート その2_c0179274_155360.jpg


 さて、本題に入ろう。

シアノアクリレートは無酸素状態になると急速硬化する接着剤だ。
僕たちリペアマンは、これを接着剤として使う他に、木に染み込ませる
事で強度を得る為にも使う。

例えば古いクラシックギターのペグ交換等は、ネジをあまりタイトに
入れられない時がある。割れちゃうからだ。かといって下穴を大きめに
するとネジが効きにくい。大抵、マホガニー材だからすぐ舐めちゃう。

そんな時、大きめの下穴に一旦ネジを軽く留めてネジ山を作ってから
ネジを抜き、穴に低粘度の瞬間接着剤を少量染み込ませてやるとウマく
いく時がある。大きめの穴でも山に強度があるからしっかり留まるのだ。


 同じような理由で、フレット交換の際にも溝の強度を稼ぐ(食いつき
を良くする)意味で、瞬間接着剤は使われる。ただし、いろんな条件が
ついて回るのだが。


 そもそもフレット交換という作業を ”コツさえ掴めば簡単”という
方もいれば、”素人が手を出す領域ではない”という方もいる。

実際の所は個人の判断になるのでどっちとは言えないが、様々なポイント
をクリアしていかなきゃならないのは事実だ。

その中で最大のポイントがフレットの足と溝のサイズだ。コレが合って
ないとウマくない。キツければ入らない。無理に入れると逆反る。
緩ければ浮いてしまう。

仮に同じフレットが用意出来ても、指板の痩せや度重なる交換で
ルーズになった溝も多いから、ハナから合わないと思ってた方がいい。

 また、打ち込む際の衝撃(といっても大したものじゃないが)で、
すでに打ち込んだフレットが浮いてくる事もある。同型のフレット
を使用した時に多いが、足の爪が元の爪痕に入ってしまうと噛まない
のだ。ズラして入れるのだが何回も交換されてるとキビシい。

 その他まだたくさんあるが、こういった状況に於ける対策の一つが
瞬間接着剤なのだ。キチンと打ち込まれたフレットを長期間動かなく
する為に使用するのが正しい使い方で、多くのポイントを無視して
無理矢理留めてるのとは大違いなのだ。

正直、瞬間接着剤なんて使わなくて済むならこんなラクな事は無い。
使えばそれなりに作業が増えるのだから、手抜きどころじゃない。

楽器の強度や構造上、打ち込む事(押し込む事含む)が困難な場合を
除き、貼付けるようないわゆる接着剤の使い方は無く、やむを得ず
その手を使う場合はとてもシビアな作業になってしまう。


 なんか言い訳がましい? でも事実だと思ってるよ。今や新品でも
普通に接着剤使ってるからね。だから、抜くときはこうするとキレイ
に抜けるのだ。


シアノアクリレート その2_c0179274_15442.jpg

by rune-guitar | 2008-09-12 01:10 | guitar repair
シアノアクリレート その1_c0179274_23345462.jpg

 シアノアクリレ−ト。耳慣れない方もいらっしゃるだろうか。
いわゆる瞬間接着剤のことだ。今回はコイツについて少々
話をしてみよう。

 僕はmixiやってます(hnはrune guitar)。その中のコミュニティーで
フレット交換の際にこの瞬間接着剤を使うのは有りか否か?という
話になった事がある。

特に話題の中心だった訳ではないのだが、ある現役リペアマンの方が
”私は瞬間接着剤の使用は悪い事ではないと思う”
と発言していた。

お〜、勇気ある発言だなぁと思いつつ、ちょっと自分が恥ずかしかった。
僕も使ってるのに ”有りだ”と言えなかったから。


 世間一般には”フレット交換に瞬間接着剤を使う事は手抜きや
技術不足をごまかす行為”のような考えがあるように感じる。

僕はそう思われるのを避ける為、コメントの書き込みをしなかった。
これはイカン。良かれと思ってやってるコトを隠せばそれは良からぬ
コトをしているのと同じだ。


 結論。要は瞬間接着剤のメリットと正しい使い方をみんなに知って
もらえば良いのだ。まぁ、僕なりの考え方なので、全ての方に通用
するとは思ってないが、参考程度にはなるだろう。


前置きが長くなってしまったので、ページを変えよう
その2へ続く
by rune-guitar | 2008-09-11 23:37 | guitar repair
 ギターイジリに興味のある方って意外と結構いらっしゃる。
車イジリと同じようなもんだろう。チューンアップやメンテナンス。
自分の為だけのカスタマイズ。フィニッシュまでやっちゃう方もおられる。

 ネット上でもリペア関連のサイトはたくさんある。プロはもちろんアマチュアの方まで、いろんな情報が盛りだくさんだ。便利な時代である。

 僕は自分のHPでリペアのやり方は書いてない。敢えてメンテナンスやリペア内容の紹介だけにしておいた。あまり詳しく解説して参考にされた方にご迷惑がかかってはいけないから。(2013.03.17 編集 などと言いつつネック折れのリペアレポートなんぞやってしまった。)

 そう、ギターのリペアって ”こうでなければイケナイ”とかの線引きがあやふやで結果オーライみたいな所が多分にある。本来はこう直すべきだろうという場合でも予算や、そのギターに対しての思い入れ等は人それぞれだ。これについては他人がとやかく言う事ではなく、所有者本人が決める事なので、個人的には過去の修理跡から伺える様々な事は、まず肯定から入るようにしてる。

 頭ごなしにいきなり否定の目で見るのは危険だ。まず、どういう事情でこういう直し方になったのかを推測すると、思いもよらぬ理由が見えてくる事がある。ああ、だからこうしたんだ、というように。ホントにダメなのもあるけどね。


 そんな訳でこのカテゴリでは、よく聞く話だけどそれって有り?みたいな事柄について肯定的に記していこうと思う。


 乞うご期待。

写真は今日やってたアコギの指板修整とリフレット。まずはその辺から...。
はじめに_c0179274_22302433.jpg

by rune-guitar | 2008-09-06 22:32 | guitar repair