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Rune guitar

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ギターリペアと日々のコト・・・

 いつの時代にも都市伝説とか巷の噂とか、どこまでがホントなのか、いやそもそもホントなのかデタラメなのかさえ怪しい話はあるもので、ギタ−についてもそれは例外ではない。カクカクってシカジカらしいけど、どうなの?ってな質問はよく出くわすけど、正直 ”これこそが正解で他は間違ってる” なんてことはないと思う。
 確かに間違っている情報も紛れ込んではいるけど、正解については、見る角度が違えば答えも変わってくるというのが本当のトコロじゃないかしらん。

 今回はそんな ”これってどうよ” 的な話をいくつかしたいと思う。明らかに間違っている事例もあるので、初心者の方には何か参考になる話があるかも。いずれも僕のささやかな経験に基づく物の考え方の一例に過ぎないので、あまり裏を取ったりしないように願いたい。”ああ、そんなんも有り?”くらいに考えていただければ幸いである。

 では最近訊かれた話から。ペグについて。

 かつて、クルーソンタイプとロトマチックタイプではチューニングの安定性に違いがあるように言われてた事がある。クルーソンタイプはチューニングが狂いやすくてロトマチックタイプは狂いにくいとかいう具合に。これが最近でも話に出たので、これについて少々。
チューニングが狂いやすいのは誰のせい?_c0179274_23515208.jpeg
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 この話は、かなり年季の入ったものには当てはまるかもしれないが、新しい物やまだガタの来てない状態では安定性に差は無いと思う。もちろん”ナントカタイプ”にもいろいろあるので、どっかの製品と日本が誇るGOTOHの製品を比較したら差が出る可能性はあるが、そうではなく、例えば共にGOTOH製のクルーソンタイプとロトマチックタイプで比べたら、ギヤ比とかグレードなど設計上における精度の違いはあれど、新品ならどちらもチューニングの安定性に差は無いんじゃないかな。強いて優劣を言うならペグそのものの頑丈さではロトマチックの方がタフ。ぶつけても結構平気だし。



 しかしこの話で問題なのは、チューニングが狂う要素は他にもたくさんあるのに、なぜかペグがまっ先に疑われる率が意外と高いコトである。本当の真犯人?は”弦の巻き方”が一番多いというのに!。これはかなりホント。
 この辺の一連の話はコチラhttp://www.runeguitar.com/SELFMAINTENANCE/anoakii.htmlを参照いただきたい。まあ、チューニングの狂いでペグが怪しい事ももちろんあるけれど、敢えて疑う順番を付けるなら

1位が弦の巻き方。2位がナットの溝(キツい、引っかかる等)。3位に弦そのもの(質とか折れ曲がりとか)。で、その次あたりにやっとペグって感じかな。

 その後もっと深みにはまっていく訳だがそれは置いといて、つまり結論は、ちゃんとしたペグならタイプでチューニングの安定性が左右される事はまず無い。但し、シャフトがガタついてくる頃にはロトマチックのが有利という程度だ。


 もういっちょペグ関連ネタ。最近各ペグメーカーではロック式ペグのラインナップは当たり前になって来た。スタイルとしてはペグの裏側からダイヤルノブを回して弦を固定するヤツが多い。確かに弦交換も楽だし便利。でも楽なのが売りって訳ではないよね。
 そもそもロックペグの狙いは、アーム使用時に弛んだ弦がキチンと元の状態に戻るよう、ペグポスト部への弦の巻き付けを無くす事。前述の弦の巻き方に対する究極の策になる。で、その辺を徹底すべく、ストラト系(段付きヘッドでペグ配置が片側6連右用)の場合、ロックペグへの交換時には、1、2弦用のストリングガイドも取っ払ってしまうという暴挙(!)も多くなって来た。
 しかし、ただ取っ払っただけでは1、2弦のテンションが弱くなってしまう。そこで、高音弦になるにつれてペグポストの高さを低くするという設計が主流になっている。これでいくらかでもテンションを稼ごうって訳。画像はGOTOHさんのH.A.Pという機能付きのマグナムロック。各ペグ毎にポストの高さを設定出来るのだ。
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 ちょっと補足しておこう。本来テンションとは”張力”、弦の張り具合を指すが、この場合はナットに掛かる圧力の意味も含んでる。ギタ−は2つの支点の間で振動している弦を音源としているが、その支点部分に付いている角度によって音色やサスティーンなんかが変わってくる。角度が緩いと弦振動はルーズなだるい感じになり、角度がキツいと振動はシャープになりハッキリした音になる。
 この弦の張り具合に関わる一連の事柄を全て、テンションが掛かってるとか掛かってないとか、キツいとか緩いとか、”テンション”という言葉を都合のいいように使っているのは僕だけではない...ハズだ。

 で、話を戻すとね、やっぱそれじゃ足らないと思うよ、特に1弦のテンション。ストラト系の段付きヘッドでは3弦でさえテンション不足気味なのに、更に細い弦と来ればより一層の角度が欲しい訳さ。テンション緩いとナット部で弦が鳴いたり、1弦なんかはピッキングの勢いでナット溝から外れてしまうケースもある。

 そんなこんな故、ストラトタイプのギタ−にロックペグを載せる場合、1、2弦用のストリングガイドは残しておいた方が無難である。不要なら引っ掛けなければよいだけの事だから。設計サイドが常に正しいとは限らないし、最終的に自分にとってはどうなのかで判断すべき事だと言える。

 てな訳でウチでは1、2弦のペグポストが低くなっていてもストリングガイドは付けるコトをお勧めしている。もちろん接触部分の滑りとかには気を配った上でね。


 最後に小ネタ。ペグを違うタイプに換えると音が変わるというのはホントである。但し、厳密には弦が巻き付いてる部分の質量が変わると音が変わるのであって、質量が同じならカタチが変わっても音は変わらない...と思う..変わらない..んじゃないかな...変わらないような気がする..かも? そんな気しない? あ、硬度とかで変わるかも...。

ん〜、こんな調子で次回ナットいってみっかね。

# by Rune-guitar | 2014-11-11 00:38 | guitar repair
 僕の工房は自宅直結である。自宅の壁にへばりつくように工房が建っているのだが、その自宅を挟んで反対側にあるのが僕のカミサンがやっている雑貨店 "neiro" である。webサイトはコチラ。http://www.neiro.info/
neiroについて(ウチの雑貨部門)_c0179274_19233784.jpg
 
扱っているのは主に手作りの服や、作家もののアクセサリーや小物関係。それと益子焼の器。他にもインテリア小物とか文房具とかキッチン用品とか靴下(そこいらの物じゃない)なんかもある。まだいろいろ細かい物もあるが、ちょっと紹介してみよう。


 僕は写真のセンスがかなり残念なので作品の写真はwebサイトを見ていただくとして、まずメイン商品のハンドメイドのリネン服について。リネンとは亜麻という植物から摂れる上質な繊維だそうだ。古い言葉ではこの糸をlineと呼んだそうで、それらの製品をリンネルまたはリネンと呼ぶそうな。(以上ウィキペディアより)まあ、とにかく上質な布らしい。ナチュラルというキーワードにビビッとくる女性にはとても人気のある布地で、1mあたりの単価は結構お高い。故にリネンの服は本来いいお値段なのがホント。最近○◯製の服にもリネンと表記されている物が多くなってきたが、neiroのはちゃんとしたトコロの品である。製作はカミサン。今まで何着作ったんだろう。正直大したもんである。




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 そして、意外にも?人気なのが益子焼の器。カミサンチョイスなので、いろんな器というよりは同じ毛色の器が多いが、ザラっとした土の感じが良く出ている器が多い。益子は”よしざわ窯”というところの器がオシャレな割にリーズナブル。結構品薄状態な事も多々ある。

 



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 まだまだいろんな品があってとても僕の言語能力では紹介しきれないので、興味ある方はサイトを見てくだされ。
web shop http://neiro.cart.fc2.com/もあるので、大事な方へのプレゼント選びなどに役立てていただければと思う。


 さて、次回はまたギタ−話でもと思っているのだが、ネタをどうしようかな。何か知りたい事あったらリクエストください。お待ちしておりまする。ではでは。





# by Rune-guitar | 2014-10-02 20:09 | いろんな事
 先日、どうにもうまく更新が出来なかったのでリベンジである。さっきも一回消えた。う〜む...。 さて、気を取り直して、今年の春先の事である。ウチのオリジナルの"Curion"を設計のベースにしたカスタムストラト第2弾の話しをいただいた。オーナーはもちろん前回と同じ僕の高校時代の友人である。1号器も随分気に入ってもらえたようで、今度はグンとパワーアップした内容になっている。 前回は2ハムバッキングで太めのサウンドを狙ったものだったが、今回は3シングルで一見普通のストラト。しかし、よく見ると随所にいろんなネタが満載なのだ。
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 細かい説明はウチのwebサイトに載せてあるので、ここではダイジェストでお届けしよう。まずヘッド部分では1号器同様のアングル付きヘッドストック、1ミリ前に出ている4ミリ厚ナット、そしてゴトーの新製品マグナムロックのニューバージョン、フィンガーロックの”MG-T"を搭載。ペグポストの高さはオプションも入れた3段階に設定した。
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ヒールカットは演奏性を最重視してかなり大きく取った。ヒールのみならずカッタウェイも深くしてある。
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ブリッジもゴトーの新製品。コレは一押し!。10.5mmピッチのシンクロトレモロだ。従来は11.3ミリもしくは10.8ミリの2種類で、10.5ミリは一部のカスタムブランド物にしか搭載されてなかったが、今回満を持しての発売となったのだ。弦のスキッピングが楽になるだけでなく、弦がポールピースの上に近くなる等、音質的にもメリットが多い。更に、この510シリーズのユニットはホント音が良い!。もちろんヴィンテージの音ではないが、実に的を得たサウンドである。
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そしてそして、なんとスキャロップドフィンガーボードにステンレスジャンボフレットのコンビネーション。ウッドマテリアルもアッシュとメイプルなので音の立ち上がりはメチャクチャ速い。 サイドポジションには暗いステージ上での視認性をアップさせる蓄光素材を採用。
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その他、部材やP.Uなど電装系にもオーダーメイドならではのスペックが取り入れてあるので、興味ある方はコチラもご覧になってください。


あ〜、なんとか終わったかな?最後に消えないでね。それではまた

# by Rune-guitar | 2014-09-10 21:43 | guitar repair
 大変残念なお知らせです。いや皆様にとってはお得情報ですが。

Curion Contoured 特価のおしらせ_c0179274_22392433.jpg


 ウチのオリジナルギターであるCurion Coutoured の3burstに、あってはならぬキズが付いてしまいました。元々このシリーズは塗装を極力薄くする故に新品のルックスを維持する事がなかなか難しい側面を持っています。ですのでフィニッシュはヴィンテージ風のエイジド仕様になっている為、キズなんかは最初から付けてるのですが、しかーし、どこでも構わず付けてる訳でもないです。ちゃんと塩梅見ながら、ただのボロギターにならないように百戦錬磨の顔をイメージしてやってるのです。

 つまり、カッコいいキズとそうでないキズとが有る訳で、今回のはちょっと残念なタイプのものです。

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 画像は14Fと16Fの部分です。弦を挟んで指板をぶつけてしまった時に付くあのキズですね。やはり指板のキズは弦を押さえて擦り減ったものだけにしたいですよね。あ〜残念...。

 てな訳で通常価格¥320,760から値下げして特価¥249,480にいたしました。指板のキズはそのままですが、フレットのキズは消しましたので使用上の問題はありません。末永くお使いいただける方のもとに行けるといいです。

コチラのWEB SHOPhttp://runeguitar.cart.fc2.com/ca4/25/p-r-s/もご参照ください。よろしくお願いいたします。


P.S 全国送料サービス、ケースは無しでお願いしております。
# by rune-guitar | 2014-05-14 23:08 | guitar repair
 いよいよ、やっと、ようやく、ついに?本当の調整作業に入ろう。今まで予備知識的な事柄をダラダラと述べてきたので、どうかそれらが役立って欲しいところである。
 前回はどこまで話したかって言うと、まずはチューニング、そして弦高を測り、不具合の有無などをチェックして現状を把握するというトコロまで。このへんは然程難しくはないのでつまずく事もないだろう。だが、次に行う ”ネックの状態の見極め” は少々コツというか正しい見方のようなものがある。画像や詳しい解説はコチラをご覧いただきたい。
http://www.runeguitar.com/SELFMAINTENANCE/nextukuie.html
このネックの状態次第で、先ほど計測した弦高の意味が変わってくる事もある。故に弦高を測る前にネックの反りを見る人もいらっしゃるが、それはそれで間違いではない。順番はどちらが先でもOKだ。ただ僕の場合は、最初に現状の数値を頭に入れてからネックを見る事が多い。これは先にネックを見てしまうと、つい弦高を測る前にロッドを調整しちゃうから。これでは預り品のカルテを作る時に困ってしまうので、弦高はまっ先に測るようにしたのである。

 でもって、リンク先の画像は見れたであろうか?。一応参考までに1枚くらいは貼っとこう。ストラトじゃないけど、お許しあれ。

ストラトのセットアップ まとめ その2 完結編_c0179274_054727.jpg


 このようにネックの反りは必ず指板に映る弦の影を見る。指板のエッジは殆どアテにならない。そしてブリッジ側とナット側2方向からチェック。その他いろいろやってチェック。そのくらいやると、反っているかどうかと言うよりは ”どのように変形しているのか” という捉え方が出来るようになる。

 反りがあるようならロッドを調節して反りを修整する。ヴィンテージスタイルのストラトをお持ちの方はネックを外す事になるので、ちょっと大変だが頑張ろう。
以下、リンク先の内容をざっと。
 使用工具は、アジャストナットがネックエンドなら大きめのマイナスドライバー。プラスでもOKのモデルは多いがマイナスの方が無難。ヘッド側なら、フェンダージャパンは4mm、フェンダーUSAは1/8”の6角レンチを使用する(ブランドによって、稀にネックエンドでも6角レンチを使用するモデルもある)。新品で購入したのなら付属品の中に調整用の工具がある筈だ。
 回す方向は、順反りなら時計回り。逆反りなら反対に回す。注意する点は、チカラ技は厳禁。回らなかったら反対に回してみる。無理そうだと感じたらやめる。
 実際の作業についてはリンク先の解説が参考になればよいのだが、自信が無かったらとりあえずパスしてもいいと思う。次以降の作業をやってみてそれだけでも良い結果が出ればそれは良しだ。


 ネックの状態がベストになったら再び弦高を測る。元が順反ってたのなら弦高は下がり、逆反っていたのであれば弦高は上がってる筈だ。新品で購入して以来一度もサドルをイジった事がなければ、これが買った当初の状態とも言える。もし違うとするとそれは弦のゲージを変えた場合だ。

ストラトのセットアップ まとめ その2 完結編_c0179274_0482233.jpg


 ストラトは工場出荷時では大抵ブリッジがフローティングでセットされている。(画像がちょっと切れてしまってフローティングっぽさがよくワカラナくて申し訳ない)
 弦のゲージを変更すれば当然張力のバランスが変わり、ブリッジの傾き加減が変わってしまう。傾斜が強くなるとサドルの位置も上がり、結果弦高が高くなってしまう。逆にベタ付けに近くなると弦高は低くなる。つまり、弦高の設定をするにはまずブリッジの定位置を決めなくてはならないのだ。この辺の話しが前々回ね。
 て、事で次はブリッジの調整。コチラ。
http://www.runeguitar.com/SELFMAINTENANCE/toremoroyunixtut.html ちなみに現状に不満が無いのならこの工程はパスして構わないが、アームを使わないのにフローティングになっているなら、悪い事は言わないからベタ付けに設定し直した方がいい。
 フローティングで使いたい方は、どのくらいアップさせたいかを考えて作業しよう。目安は3弦の開放G音を1音アップ出来るくらいが一般的。ちょっとオーバー気味にするのがコツ。

 ここまで、うまくいってるだろうか。

 あともう少し。調整らしい作業としては、ロッドとブリッジのスプリングをイジッただけなのだが、それでもこれだけの事を踏まえてやっている訳で、プロの作業はただネジ回してる訳じゃないのだ。ちゃんと着地点目指してやっているのである。それは楽器であるからには演奏性の向上であって、その一番はやっぱ弦高であろう。僕もテクニカル派のギタリスト大好き人間なので、自身のセッティングも弦高は低めにしてた時期があった。
 しかし、フェンダーの伝統とも言える半径7.25インチの指板Rを持つギターは下げられる高さに限界がある。1弦12Fでおよそ1.6mmくらいが底だ。これをもっと下げるには指板Rをもっとフラットにしなくてはならないが、その辺の話しが前々前回ね。この話しはもはや調整の域を超えるので、コチラ(http://www.runeguitar.com/R%26R/furextutoaaaaewi.html)を参照されたし。

 今回はあくまで調整、セットアップの話しなので、無理なものは無理、そう取捨選択。弦高は1.6mmでガマンするっ!。
 6弦はチョーキングする事もないので、オクターブ重視の低めの1.8mmくらいまで許容範囲にしたいが、これだとピッキングが強い人はビビるだろう。2.2mmくらいまで上げてもよいのだが、当然オクターブのシャープ率も上がる。自分の音楽性を考えて、チューニングの為に弾き方を変えるか、音質の為に多少の音程のズレは良しとするか、これも取捨選択だ。ギターのセッティングに於いて全てがバッチリまとまる事は無いのだ。(あ、言っちゃった...)
 実際の作業はコチラ(http://www.runeguitar.com/SELFMAINTENANCE/acc.html)



 さあ、いよいよ大詰め。オクターブチューニングの調整だ。
http://www.runeguitar.com/SELFMAINTENANCE/okutaa[buie.html)僕がストラトをセットする時に一番気にかけるのはこのオクターブチューニング。これを無視して他を語ってもなんの価値も無い...と思うくらい気になってしまう。特に6弦3フレットのG。ココがシャープするのがヒジョーに嫌なのだ。それとか6弦5FルートのハイコードのAを押さえた時の3弦C#。それと5弦7FルートのEのハイコードの2弦G#とか。ま、ギターは平均率故にこの辺りはストラトに限らずキレイには合わない事は百も承知。だが敢えてそれをどこまで攻め込めるかってトコロに執着しちゃったりもする訳だ。やっぱコードがキレイに鳴ると全体のレスポンスが上がった感じするしね。関連記事としてコチラもどうぞ(http://runeguitar.exblog.jp/15860582

 しかし、この調整にはいくつかハードルがある。ただその弦のサドル位置を動かしてもダメだったりするのだよ。特にストラトは。
 だもんで、このブリッジサドルの調整可能範囲をちょうど良いトコロに持って来つつ、その他の演奏性に関わる部分を決めていくように心がけてる訳さ。

 その一番要となるのが、6弦のサドルの高さである。ここは出来るだけ下げたい。ここは上げるに従ってオクターブチューニングがシャープしていく傾向を持つ為、6弦のローポジションでの音程に多大な影響を及ぼすのだ。この理由を述べると話しが更に長くなるだけでなく、どっか違う方に飛んでいっちゃったりするのでガマンするが、ともかくその為にネックの角度をイジル事さえあるとだけ言っておこう。これが何故か判ったらもうバッチリである。とことん突き詰めて欲しい。そこまで無理!という方は6弦のオクターブについてはローポジションだけ無視してください。僕も実際ここは設計上、調整という枠内では無理なのかもしれないと思ってます。


 以上、一連の作業終了。やってる事自体は難しくないでしょ?。難しいのは兼ね合いとかバランスをとるコトなんだよね。どこそこを優先する為にはどこが犠牲になるのか。それはどの程度まで許容出来るのかなんて事を、塩梅を見つつセットしていく。しばらく使ってみてまた見直すなんて事もあると思うので、これは慣れてしまうのが良い。気になるトコロをチョコチョコいじっているうちに自分にとってのベストなセットアップが出来上がる。そしてそれが ”何故そういうセッティングになっているのか” が理解出来ていれば、もう恐いもの無しだ。


 さてさて、ようやく完結したかなぁ。あとはP.Uの高さ調整とかあるけど、これはアンプ通して各ポジションの音量差みながら高さ調整すれば良い(http://www.runeguitar.com/SELFMAINTENANCE/p.unoccsaie.html)演奏性とはそんなに関係無いから今回はパスしよう。


今回も長かったな〜。つぎはギタ−と関係無い話ししたいかな。
# by Rune-guitar | 2014-04-09 01:11 | guitar repair